約 211,503 件
https://w.atwiki.jp/zgok0079/pages/438.html
アリス Alice in the right hemisphere 502 名前:名無しは無慈悲な夜の女王[sage] 投稿日:2007/07/20(金) 01 18 36 「アリス Alice in the right hemisphere」中井拓志 角川ホラー文庫なんで、またぞろ『パラサイト・イヴ』の後追いかと思ってたが、 実体はおどろくほど濃いSFだった。ほとんどイーガン? イーガンと違って、キャラもそれなりに立っているのと、「9・7次元上を舞う無限パターンの蝶の羽ばたき」とか イメージ的にも華があるので、難解な脳科学や認識論を交えても読みにくくなってないのが○。 ただ、80年代のロボアニメ的ネーミングセンスだけは、どうにかならなかったのか・・・ 8点
https://w.atwiki.jp/zgok0079/pages/344.html
アクアリウムの夜 877 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/03/03(金) 00 03 41 稲生平太郎『アクアリウムの夜』 近作の『アムネジア』もそうだったが、ミステリとホラーとSFの各ジャンルから微妙に逸脱しつつ、 オカルティズムと狂気と虚構の関係にまつわるメタフィクショナルな構造を持つすぐれた幻想文学。 あえていうなら、クリストファー・プリーストやジーン・ウルフ、ジョン・クロウリーあたりに近い。 こんなのに緒方剛志のイラストつけてスニーカー文庫から出しちゃって良いのか。 濃密さでは『アムネジア』に劣るが、青春文学というパッケージの持つせつなさと それが反転する際の戦慄は得がたいものがある。 8点
https://w.atwiki.jp/yaruo-schop/pages/463.html
サムネイル画像 タイトル ドラマを作ろう 作者名 ◆f2SF8gxROs 原作 オリジナル作品 ジャンル コメディ、ヒューマンドラマ 主人公 マルチ主人公 期間 2019/12/10~2020/01/16 掲示板 やる夫板のシェルター タグ 安価、あんこ、完結作品、ダイス まとめサイト 様 やる夫達のいる日常 様 スレッド一覧 スレッド名 タグ 備考 開始日時 最終レス 【安価・あんこ】ドラマを作ろう【カオス】 安価、あんこ、ダイス 「ドラマを作ろう」シリーズ:スタート 2019/12/10 2019/12/28 【安価・あんこ】ドラマを作ろう【カオス】その2 安価、あんこ、ダイス 「ドラマを作ろう」シリーズ:完結 2019/12/28 2020/01/16 同作者の作品一覧 ドラマを作ろう
https://w.atwiki.jp/zgok0079/pages/337.html
ホワイト・ライト 780 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/02/02(木) 23 56 03 ルーディ・ラッカー「ホワイト・ライト」 たまたまヒルベルト空間便り(ttp //www.ltokyo.com/ohmori/rucker/rr_panel.html)を読んだんで再読してみた。 こんなん絶対理解できねえだろと思っていたハチャメチャ数学SFだけど解説見てから読み直すと何となくわかった気になる不思議。 ”アルファがベータをカッパらったらイプシロンした。”みたいな、意味わかんないけど楽しいという感じ。 こういう難解な題材をそれなりに読ませるあたりやっぱラッカーは偉大だわ。 イーガンとかが書いたらこうは行かないだろうなあ。 9点
https://w.atwiki.jp/zgok0079/pages/53.html
神狩り 337 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 02/10/07 21 59 「神狩り」 山田正紀 ハルキ文庫 30点。正直、面白くなかった。 全体に作者の独り善がりな印象。 なにより「神を狩っている」という雰囲気を感じさせる要素がほとんど無い。 …と思って解説を読んだら、作者23才時のデビュー作とのこと。 うーん。それを最初から知ってたらもう少し面白く読めたのかも。 410 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2005/03/28(月) 22 50 12 神狩り 神狩り2発売なのに未読だったんで読んでみた。 まあ説明不要でしょう ノンストップな展開を読みやすい文章で書かれてるんでで一気に読めた メーンアイデアの「論理記号2個で13重以上の関係代名詞」つー言語はそれだけで燃える しかも多義語が無いとか、素敵じゃないですか 3章は神の存在感が薄くてちょい残念 しかしこれから神を追い詰める…ってところで終わるのはなんとも 続編が出てるから自分はいいが、そうでない人、 ましてや30年前に読んだ人なんかはすごい飢餓感を覚えそうだな 個人的には傑作とまではいかんので、8点と悩んだが7点で 弥勒戦争→神狩り再読→神狩り2としゃれこもうかしら… 165 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 03/09/14 23 29 神狩り 8点 たしか中学1年のとき、物語じゃなくて小説本じゃなくてキャラじゃなくて 初めて「SF」を読むんだと腹をくくって買った初めてのSFだったと記憶している。 だから、この作品が俺の国内外すべてのSF小説に対する評価の基準点。 と書くと大仰だしカッコつけすぎだけど、要は最高の出会いだったと言いたいわけでw 今回も(手元にあるのはハルキ文庫だけど)それが変わってないし間違いじゃなかったと感じた。 徳間さん、2の刊行はまだですか? 485 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2005/11/13(日) 14 47 29 「神狩り」 山田正紀 発刊:1975年 えー、何を今更と思われる方も多いでしょうが やっと読了いたしました。 で、感想: ストーリーは以下の通り: 機械翻訳の天才であると評判の主人公が 古代遺跡に描かれた文様について解読するに当たり、 それが人間の知能を超えた存在により描かれたものであること、 つまり「神」の言語であるという結論に辿り着く。 そして、この主人公の周囲に 文様を主人公に解読させようとする勢力や解読を阻止しようとする人物が現れ、 またそこで生じた様々な出来事から主人公はこの文様(「古代文字」)を解読し、 神の実態に迫ろうと、「神狩り」を行おうと決意する・・・ というもの。 一読してまず思ったことはとにかく「読みやすい」こと。 この読みやすさは近年のライトノベル並、いや、描写においてはライトノベル以上に きちんと書き込まれているため、それ以上といってもいいであろう、であること。 一気に読めました。 で、内容についてですが・・・ この「古代文字」を解析していくことで 徐々にSF的見地からの「神」というものを示していくのかな、と思っていたのですが、 実際はこの「言語」に用いられている論理記号の数が人間のそれより少ないことや 用いられている関係代名詞が人間が用いるのに可能な個数よりも多いことから これが人間より上位の存在の、つまり「神」の、言語であるという指摘にとどまっていて 少し肩透かしな印象を受ける。 で、この小説の主な部分は「古代文字」の解読をめぐっての 様々な勢力や人物達の争いの描写であり、 その合間合間に「神」に関する登場人物の個人的な意見や感情が挿入されている。 作中に「神は人間達の前にニンジンをぶら下げて、走らせるのを楽しんでいる」という台詞があるが おそらくはこの小説の内容自体のことも指摘しているのだろう。 まぁ、娯楽小説としてはそれが正しいのかもね。 最後、火星の運河も「神」の言語であるとか、 NASAが火星探査を失敗し続けているのは「神」の妨害によるものか、といった 良い意味でのSF的想像の飛躍があって、読後感も爽快。 大変気持ちよく読めました。 点数:8/10 神狩り2 570 名前:でへ 投稿日:2005/04/25(月) 23 56 17 神狩り2 山田正紀 徳間書店 30年の時を感じさせる話でした。 「神の言語」から(人間の脳が)現実をどう 認識しているか、認識論にまで踏み出した 作品でした。 エンターテイメント性が強い、でも、知的な 楽しみもある。 作者の30年を感じさせる完成度の高い作品でした。 9点 ここ2,3年読んだ中では出色の出来の エンターテイメント作品 宝石泥棒 620 名前: でへ 04/05/22 07 49 宝石泥棒 山田正紀 ハルキ文庫? 再読、読んだのは角川文庫 昭和57年初版のやつ 最後に読んだのは10年以上前、そのため内容はほとんど 忘れていたので、初読とほぼ同じです。 昔はよく分かっていなかったが、東南アジアから中国までの 風土を基にした作品世界でした。 作品世界の作りこみはよい、全体のストーリーはちと平凡だが ツボは抑えてある。(各章ごとの細かな話は上手い) 8点 未来獣ヴァイブ 192 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2005/08/31(水) 10 23 35 「未来獣ヴァイブ」山田正紀 20年ぐらい前の未完の作品「機械獣ヴァイブ」を加筆して完結させたもの。 初めて読むので、どのへんが加筆されたのかはよくわからん。 もしかして、あのとってつけたようなエピローグだけなのだろうか。 だとしたらけっこうひでえな。 これだけ分厚いのに、ラスト辺りのグダグタっぷりはいかがなものか。 伏線が回収しきれてないし、キャラの性格が途中でいきなり変わったりするし。 まあ、怪獣ものは好きだし、勢いは買う。 おまけして6点。 弥勒戦争 28 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 02/04/17 18 12 「弥勒戦争」 山田正紀 仏教論や進化論を絡めて、弥勒と独覚との戦いを綴っていく。 これほど「虚無」と言えば良いのかわからないが、そんな寂しいものが溢れているSFは他には無いだろう。 8点 螺旋の月 宝石泥棒Ⅱ 623 名前: でへ 04/05/26 03 56 螺旋の月(宝石泥棒Ⅱ) 山田正紀 ハルキ文庫 副題で宝石泥棒Ⅱとなっていましたが、そのとおりで、 宝石泥棒の続編というよりも、新しい作品といったほうが 良いものでした。 前作(宝石泥棒)が、よく書き込まれた冒険物語とすれば、 この作品は思弁性の強い、新しいSFという感じか、、 後期の山田作品の感じですね。 8点
https://w.atwiki.jp/zgok0079/pages/412.html
タイムマシンの殺人 95 :名無しは無慈悲な夜の女王:2007/02/23(金) 07 46 29 アント二ー・バウチャー「タイムマシンの殺人」 名編集者、評論家として有名だった作者の翻訳初短編集。 すでに雑誌やアンソロジーで読んだものもあるが、中ではコメディータッチの SFミステリの表題作、人狼テーマの愉快なファンタジー「たぐいなき人狼」、 ラブクラフトを思わせる「人間消失」、悪魔との契約テーマにそれぞれ趣好を こらした「スナルバグ」「悪魔との陥穽」「編集者を殺せ」などが面白い。 このダークファンタジーシリーズはこの先チャールズ・ボーモントやC・L・ム ーアの短編集も出るので楽しみなんだけど翻訳はちゃんとして欲しい。 マシスンの「不思議の森のアリス」は酷かったからな。
https://w.atwiki.jp/zgok0079/pages/25.html
アラビアの夜の種族 160 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 03/09/11 21 44 古川日出男「アラビアの夜の種族」 あと一歩って感じ。ただそれはつまらないとか面白くないという意味ではなくて。 ルビを多用した色とりどりの文体とか口語体の迫力とか訳注というスタイルを効果的 に用いているとかいった表現技法に加えて日本人のあまり知らないアラビア及び イスラムのエキゾチックな雰囲気がうまく出ている物語とか非常に面白いんだけど、 それだけにあと一歩という感じは否めない。 本当にあと一歩踏み込んでくれれば(それがどんなに大変かは知る由も無いが) 日本SFの歴史に残るほどの大傑作が生まれたのに、とか思ってしまうのは 勘違いだろうか。点数は9.5。あと一歩踏み込んでくれたら10点満点で11点が つけられたのに。 305 名前:でへ 投稿日:2006/05/14(日) 07 29 58 アラビアの夜の種族 古川日出男 角川書房 大人向けのアラビアンナイト風の話を含んだ、 複数の物語が(時間軸の違う話も含む)、展開し、 最後に一つにまとまって、見事な大団円 となりました。堪能しました。 これ以上は、これから読む人にとって面白さが スポイルされるでしょうから書けません。 むりやり当て字を使うところや 物語の重層性があることから ちょっと癖のある内容だと思います。 書痴または本好きな人にオススメ 9点 ベルカ、吠えないのか? 703 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/01/12(木) 16 45 33 古川日出男「ベルカ、吠えないのか?」 人間には”老人”や"少女"といった人称代名詞しか与えられず、ただひたすらに犬の生き様が描かれる小説。 古川日出男を読むのはこれがはじめてだったけど、この人はすごいね。 ここまでひたすら犬に突き詰めて物語を描けるの人は古川日出男を除いては押井守ぐらいなもんじゃないだろうか。 まあSFじゃないかもしれんが、無理をすれば第二次世界大戦からゴルバチョフのペレストロイカまでの歴史改変SF・・・・・と読めないことも無い。 これがこのミス第七位に入ってるのは本当に謎。 8点 ロックンロール七部作 320 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/05/16(火) 19 09 01 文字通りの連作短編。七部作それぞれに地球上の大陸が割り当てられ、ロックの ルーツに20世紀の歴史とが准えらて語られる。 スケールの大きなマジックリアリズム風の物語の素晴らしさもさておき、グルーヴ感すら感じ させる語り口にやられてしまった。 ほんとにロックを聴いているみたいだ。俺は作中にも出てきた、『カリフォルニケイション』 (レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)をかけながら読んでたよ。 また、合うんだこれが。 『アラビア~』では語り口を多層化させることで、スケールの大きな偽書を作ろうと 画策していたようだけれども、『ロックンロール~』はそのベクトルを正反対に向けてみた感じ。 SF的には、ディッシュの『歌の翼に』をより力強くポップにしたような語り口だと思った。 ここだけの話、ギュンター・グラスに二十世紀の歴史を一年ごとに語っていく、って長編があったけど、 正直あれよりもずっと良かった。よって、文句無しの10点。 13 115 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:05/01/20 04 47 05 古川日出男「13」角川文庫 SFに近い、ノンジャンル古川氏の小説。なんかいろいろ詰め込んであるけど、 読みどころは雑誌「ロッキング・オン」について書いてあるところ。 「基本的にメディア・シャイなCDだが、この記者と『ロッキング・オン』誌の姿勢は評価し、 気を許していた。欧米のロックジャーナリズムにはない、音楽をアート(芸能ではない、 人生を表現しうるアート)の一形態として捉えているアティチュードが気に入っていた。」(p489) スマン、なんか爆笑してしまった。ロキノンてこんな雑誌だったっけ? でも意外とこの一文は重要な気もする。 作者自身の芸術についての価値判断が強烈に詰め込まれている文章だから。 こんなこと言ってるから第2部がしょぼr Gift 175 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:05/02/11 00 55 52 古川日出男「gift」 ショートショート19篇。 この人なら中篇ぐらいにはできそうなアイデアを 10ページ程度で放り出すように終わらせてしまうので 「限りある資源を大切にしろよヽ(`Д´)ノ」と思うことしきり。 ・・・ひょっとして限りないのか? 朗読してみると非常に気持ちいい。 割高なので人には勧めにくいけど、個人的には持っててうれしい1冊。
https://w.atwiki.jp/zgok0079/pages/416.html
反逆者の月 683 :名無しは無慈悲な夜の女王:2007/03/04(日) 18 43 21 ディヴィット・ウェーバー「反逆者の月」 「老人と宇宙」よりはこちらの方が面白かった。月は大昔に破壊されて超巨大 戦艦とすり変わっていたとか、第五惑星も別の異星人に破壊されて小惑星帯に なったとか、人類も異星人の子孫といったキワモノネタがけっこう真面目に描 かれてます。ホーガンの「星を継ぐもの」なんか好きな人なら、これも気にい るかも。 主人公が典型的なマッチョなアメリカンヒーローなのは気にくわないけど、ア クションSFとしてまずまず楽しめるものですね。 686 :でへ:2007/03/04(日) 22 45 25 反逆者の月 デイヴィッド・ウエーバー ハヤカワSF文庫 懐かしいタイプの話でした。 ペリー・ローダンの10巻(日本語版で)くらいまでの話や、 (30年以上前) 初期のペリーローダンを書いた作家グループの一人、 KHシェールの書いた、「オロスの男」を (25年位前) 思い出させる懐かしさでした。 目新しさはひとつも無い (こんなもの)出すなとは言わないが、青背で出すのは 止めて欲しい 懐かしかったので、+1点して、6点 でも続編が出たら買うけど(w 老人と宇宙とこの本が2冊本屋に並んでいました。 帯の文句を2冊とも読んだらめまいがしました。 ハヤカワは、もう、(何を出版すればよいのか)何がなんだか 分からなくなっているのでしょうか? 859 :名無しは無慈悲な夜の女王:2007/03/13(火) 23 03 00 反逆者の月 デイヴィド・ウェーバー 雑談でもちょっと書いたのですがここでもちょっと書きます。 ハリントンのシリーズと比べてさほど見劣りはしません。作者買いで無問題。 ヒロインがツンデレなのでその方面の人にオススメ。w 月は実は巨大宇宙戦艦だった!という話なのですが、月の活躍が少ないのが俺的には残念。 「月の砲撃によりアメリカ大陸沈没」とか「月がロッシュの限界を超えて接近し地球が卵型に」とかを期待したのですが。w 改造手術を受けた人間が強力な火器とかで闘うシーンが多いですね。 月が正体を現すシーンで「幻魔大戦」を思い出したのは俺だけかな。 月に行って大きな力を与えられるという話でペリーローダンも連想しますが、ああはならないで欲しいものです。w 勧め所を間違った気がしますがとにかく8点 134 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2007/05/05(土) 00 40 59 反逆者の月 デイビッド・ウェーバー ハヤカワ文庫SF 900円 使い古されたアイデアを元に書かれた冒険SF。 第一部は、古き良き時代のSFを思い出させる展開で 楽しめた。 第2部以降は、軍事冒険小説になって、いまひとつ のれなかった。 この種のものが好きな人は楽しめるかも・・。 戦術や戦略論は嫌いじゃないが、SFで語らなくても、と思う。 キャラクターは、オナーハリントン物の方が、はるかに魅力的。
https://w.atwiki.jp/tohokusf/pages/232.html
2007.10.19 SF研読書会 『火星年代記』 byちゃあしう 1 著者&作品について 著者:レイ・ブラッドベリ 1920年生まれのSF・幻想文学作家 詩人 短編が多く、短い文章の中に詩情豊かな表現を織り交ぜた叙情的な彼の作品は評価が高い。「SF界の詩人」というと通常ブラッドベリを表す。 今月月に到達した探査機「かぐや」にもメッセージを寄せている。 「月の向こうに火星が手招きしている」 アメリカ人にとってはたとえ火星は無人であっても何かをくすぐるものがあるようだ。その原点の一つが本作品なことはいわずもがな(あとはバロウズのバルスームもか) 主な映画作品 『霧笛』・・・『原子怪獣現る』・・・ゴジラの元ネタ 『華氏451度』・・・監督フランソワ・トリュフォー(仏)がハリウッドで撮影した かの映画にタイトルを使われたときはブラッドベリも激怒したらしい。 『刺青の男』『何かが道をやってくる』 『いかずちのような音』・・・『サウンド・オブ・サンダー』 発展させすぎです テレビシリーズとして「ブラッドベリ怪奇劇場」があるほか、映画『白鯨』脚本などにも参加する。 2 あらすじ 1999年1月、人類は火星を目指して初めての旅に出た。しかし、探検隊が戻ってくることは無かった。何度かの同じような試みはやがて火星人の死滅を死滅させ、多くの人々が火星を新天地として目指すようになる。その背景には、地球に忍び寄る滅びの影があった。火星を目指す旅の始まりから2026年まで、火星を巡る人々の悲喜こもごもを描いたオムニバス短編集。13の短編を13の詩的散文でつないでいる。 3本合計300分の大型テレビシリーズが米国で製作され、日本でも放映された(ハヤカワSFシリーズ復刻版つきDVD-BOXが存在) また、ラジオドラマとしても多く放映されている。とくに「優しく雨ぞ降りしきる」は今でも単独でSF短編ベスト選に入ってくることが多い。 3 「火星年代記」における「火星」 地球の兄弟星といっていいほど似た赤い惑星 地球と同じ大気組成を持つため人間の活動は容易。原住生物が存在し、中でも高度に発達した火星人は精神感応が出来、精神的文化を尊び物質的なものを好まない。 出版された1950年当時の知見に基づくもので、古いのは致し方ない。でも当時多くの天文学者が火星に少なくとも植物はあると予測していたのは事実。 4 各話解説 1999年1月 - ロケットの夏 「ひとときはオハイオ州の冬だった。」 あまりに有名なフレーズを作り出した非常に短い導入部分。でも忘れてはいけない。「ロケットの夏」は冬の出来事なのだ!ロケットの持つここでは希望的面が強調される その他の「ロケット+夏」 ちなみにこの部分の英語でのタイトルはズバリ「Rocket Summer」なんですな 川端祐人『夏のロケット』 あさりよしとお『なつのロケット』(漫画) 月面基地前『ロケットの夏』(ゲーム) 王立科学博物館 第一展示場『ロケットの夏』(サターンV型ロケット・食玩)etc 『2001夜物語』「われはロケット」も元ネタはもちろんアシモフ先生だが少し入っているかも…と思っていたらブラッドベリもそのタイトルで書いていました。テロ対策によるモデルロケット規制の記事タイトルが「Rocket Winter」(ワイヤード)なんてネタもあったりする。 1999年2月 - イラ 第一次火星調査隊のたどった末路を「火星人」夫婦側から描写している。火星人にも好奇心というものはあるにはあるが、ちょっとお気に召さない方もいるようで。つか物理的にも十分強いじゃないか火星人。生体兵器運用とは恐れ入る。 まぁ、そんなこんなで第一次調査隊は顔も見せずに退場。 1999年8月 - 夏の夜 同じく火星人側から。第二次調査隊の存在を感じ取った女達は祭りで彼らの歌を人々に聞かせるのだが・・・ 1999年8月 - 地球の人々 第二次調査隊の顛末。言葉が変に通じすぎるのも考え物です。そこ、探査隊を二つに分けるとか言わないこと。星新一でも「代表者に会わせてくれ」という訪問者が病院に連れて行かれる話がありました。 2000年3月 - 納税者 ロケット基地に詰め寄る男。その口から出るのは地球にい続けることの恐怖。後にも続く「終末の存在」を予感させる。 2000年4月 - 第三探検隊 第三次調査隊の末路。火星人側が仕掛けた一種の「罠」。一番落としにくそうな人間の記憶を使っているのがミソ。やはり人間は故郷に弱いのです(このへんも後になって再登場) 2001年6月 - 月は今でも明るいが ついに第四次調査隊が着陸するが、火星人は死滅していた。しかし一人の隊員があることに気づき、行動を起こす。極端な行動が描かれて入るものの、ここでのスペンダーの台詞が火星人と地球人をつないでいる作者からの直接のメッセージである。火星人が水疱瘡で全滅するというのはかの『宇宙戦争』のオチから。(ごめんよ、もう知ってると思うのであえて言っておく) 2001年8月 - 移住者たち 火星移住が遂に現実のものとなる。人々はいろいろな思いを抱いて新たな土地を目指す。 2001年12月 緑の朝 男は火星に種を持ってやってきた。アメリカ人とリンゴの縁は、その昔ジョニー・アップルシードなる人物がアメリカ中に木を植えたことから始まるという故事があるのは有名な話。(「木を植えた男」とはまた別)。転じて彼は「模範的開拓民」のことをさすとか。 2002年2月 - いなご 宇宙船のもたらす破壊と創造 そして混沌。読んで字の如し タイトルの通り。 2002年8月 - 夜の邂逅 火星人と地球人はある晩、違う時間の中で再会する。滅んだものと滅び行く運命にあるものの奇妙な交錯が描かれる。それでもこれまでの火星人との邂逅を考えれば… 火星人の死生観や考え方が対比されながら示される。 2002年10月 - 岸 火星へ来る人々、彼らが持ち込むのはやはり自分達の育った雰囲気だった。 2003年2月 - とかくするうちに 火星に持ち込まれた新たなる「秩序」は火星を覆いつくしてゆく。 2003年4月 - 音楽家たち 火星人たちの遺跡は子供達の格好の遊び場だった。彼らはやがてあるものを発見する。 2003年6月 - 空のあなたの道へ 火星を目指すのは裕福なものたちだけではなかった。この作品が書かれたのは公民権運動の「前」であることに注意されたい。でも、彼らもやがて帰っちゃうんだよなあ、この後の記述からすると。 2004-05年 - 名前をつける 火星植民による新たなる「名前」。それは決して過去を顧みることからはじまったものではない。火星人の踏みとどまった場所との比較。 2005年4月 - 第二のアッシャー邸 地球では後の長編「華氏451度」を思わせる思想弾圧が行われていることが示される。ブラッドベリは幼少期に読んだポーの影響が大きいといわれ、その一端がうかがえる。 2005年8月 - 年老いた人たち 火星に向かう日々との列には、老人もやがて加わるようになる 2005年9月 - 火星の人 火星で老人は信じられない人物と再開する。いわゆる「ソラリス」的ネタだが、人の思いの勝手さが火星人&火星に与えたものというのは罪深いということが背景にはあるだろう。それゆえにハッピーエンド、とは行かない。 2005年11月 - オフ・シーズン 火星にホットドッグ屋が誕生する。しかしそこに生き残りの火星人が押しかけてきて・・・コマーシャリズムへの批判もあるだろうが、火星人の良心を地球人が素直に受け取れなかったことに対してもいろいろあるのだろう。ちなみに火星探査機による地球の観測の試みは大気状況により難しいことが分かっている。望遠鏡がやっぱり必要か? 2005年11月 - 地球を見守る人たち ついに地球では最終戦争が勃発する。人々は地球を次々に見上げ、そして店へと駆け込む。やはり人間は故郷なしでは生きられないのでしょう。 2005年12月 - 沈黙の町 人々は我先にと地球へと帰っていった。しかし、ここに取り残された男が一人。いい話になるかと思えば逆に人間の本音というものがさらけ出される。ちなみに当時のパルプSFでは「女性=美女」だったことが本作品の評価を高めているらしい(何 2026年4月 長の年月 戦争勃発から20年余り、地球からの調査隊は火星の生存者を発見する。第四次調査隊の生き残りが「オフ・シーズン」に続いて登場する。家族の正体を知ると、次の話と対になっているのが分かる。でもこちらのほうがまだ「救い」があるかな? 2026年8月 - 優しく雨ぞ降りしきる 久々の火星ではない話。カリフォルニアのとある「家庭」における一日。同じネタをアンドロイドでやっている例もあるが、ここはあえて「家」でやったのがブラッドベリの最大の特徴。ウズベクフィルムによるアニメ版が存在し、そちらはもっとダーク(ラストはどうだろう?)。ちなみに「影」が残るというのは広島長崎であった出来事から。影の主がどうなったかは定かではない。(最近になって実は影じゃなかったという例も確認されている) ◆Youtube ◆ニコニコ版(字幕職人乙) なおゲーム『FALLOUT3』にも似たイベントが (DC タウンホームの住居) 2026年10月 - 百万年ピクニック 一つの家族の旅を通して、人類の向かった先と新たなる「火星人」の誕生、そして希望を見せる今短編集のシメ。 5 テーマ 文明発達の上で忘れられてゆく精神的な文化・活動の側面 単なる環境保全などにはとどまらない。 火星人・・・アメリカやその他におけるマイノリティ(とくに先住民族)などをそのまま暗喩する存在 情緒的 ただし運命には逆らわない 多数派のときは強力・少数の火星人はむしろおとなしい? 6 その他 イアン・マクドナルドの『火星夜想曲』は火星の砂漠にぽつんとできた小さな町の誕生から消滅までを短編でつづり、現代版『火星年代記』と評価が高い。 部会メモ 拡大表示 2019.03.24 Yahoo!ジオシティーズより移行 http //www.geocities.jp/tohoku_sf/dokushokai/kasei.html なお、内容は執筆当時を反映し古い情報・元執筆者の偏見に基づいていることがあります by ちゃあしう
https://w.atwiki.jp/ousf/pages/85.html
座談会内容 ①自己紹介&好きなヒロインは誰? To LOVEるとの出会い、思い出 ②SF要素について メカ、メモルゼ星人の分離、変身能力の暴走=ダークネス、 ダークマターをベースにした疑似生命兵器がネメシス、 ネメシスによるデビルークの統治体制を破壊・宇宙を戦乱に陥れるという暇つぶし、 銀河大戦、突発性ハレンチ症候群、ヤミちゃん=ティアーユのクローンなど ストーリー上の必要性、伏線、一般人のリトとSF的存在との関係性。キャラのアイデンティティを深掘りするための要素 ③好きなエピソード ④ハーレムがよいのか、メインヒロインひとりを選ぶのがよいのか(ストーリー的には? 一読者としては?) リトはハーレムを拒否しているが、ララのことも好きであるため、春菜以外のヒロインを振るところまではいっていない。メインヒロインである春菜はハーレムには否定的。しかしリトが自分の心に嘘をついてまで春菜ひとりを選択することになるのは避けたい。ララはリトを好きな女の子と全員結婚すれば幸せと主張。 リトがハレンチなことをしてきた女の子のことを考えれば、全ての女子に対して責任をとるべきではないか、とネメシスは言う。 ネメシスは「リトのことが好き」という本心をさらけ出したモモをからかうのを生きがいにしている。またリトの心を屈服させることも目的。モモも楽園計画はまだ頓挫していない。「To LOVEるな日々」は終わっていいのか? ⑤次回作があると仮定して、望む展開・優遇してほしいヒロイン・こんな新キャラがほしいなど。 楽園計画は次回作では本格化するのか? 突発性ハレンチ症候群は改善されるのか? ダークネスはモモの物語だったが次作は誰がメインか? ⑥座談会を終えて、SF研究会での人気投票 A 恋人にしたいヒロイン 投票結果 1位 ララ 2位 モモ 3位 古手川唯 B 家族にしたいヒロイン 投票結果 1位(同率) ネメシス 美柑(同率) 3位 ヤミ セリーヌ C 友達にしたいヒロイン 投票結果 1位 メア 2位 ナナ 3位 ネメシス D 推しメンにしたいヒロイン 投票結果 1位 モモ 2位 古手川唯 3位 ナナ E 一日だけ身体が入れ替わりたいヒロイン 投票結果 1位 ヤミ 2位(同率) 美柑 古手川 モモ